中学受験のための転塾はいつまで?ベストタイミングと塾の選び方

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通っている塾が合わないと感じたときは、より良い条件の塾へ移る「転塾」を検討する好機といえます。
しかし、通い慣れた環境から新しい環境へ移るときは、転塾先の環境や指導要領をしっかりと確認しなければなりません。

本記事では、転塾を考えるタイミングを中心に取り上げながら、塾の選び方や転塾を避けたほうが良いケースについてまとめています。
中学受験を成功させるためにどのようなことを意識すべきか取り上げていますので、ぜひ参考にしてください。

転塾を考えるタイミング

小学生が転塾を考えるタイミングは、「学年・学期の変わり目」と「学習状況の変化」です。

それぞれのタイミングについて、詳しくみていきましょう。

【学年・学期の変わり目】
新しい学年・学期が始まるタイミングは、学習環境が変わるため、新しい塾でのスタートを切るには適した時期といえます。
6年次は前年よりも学習内容が複雑になるため、新学年に上がるタイミングでの転塾は学習環境を整える良い機会です。

同じ学年の中でも学期が変わるタイミングは、春から夏へ切り替わる時期に夏期講習が行われることが多いため、季節講習に参加し、塾の雰囲気や授業を体験したうえで転塾を検討できます。

【学習状況の変化】
子どもの成績が伸び悩んでいる、または塾での学習内容が合わないと感じているような学習状況の変化は、転塾を検討する際に考慮したい部分です。

中学受験を真剣に目指すほど、成績の伸び悩みや苦手な部分が克服できないといった不安や悩みが伴いますが、そのままにせず、学習環境を変えることで改善が見込める場合もあります。
学習を妨げる要因(人間関係や講師の対応など)がある場合も、転塾を検討するきっかけになります。

お子さんによっては学習内容に物足りなさを感じることがあります。
「もっと応用力をつけたい」「難しい問題や内容に挑戦してみたい」といった状態も、レベルの高い塾への変更を検討する材料になるでしょう。
また、中学受験を意識して勉強時間が増えたとき、子どもが自主的に受験勉強に力を入れはじめたときも、転塾を考えるタイミングです。

転塾のベストタイミングとは

ここからは、特に転塾に適したベストタイミングを紹介します。

学期が変わるとき

転塾に適しているタイミングの一つが「学期が変わるとき」です。

多くの塾では、学期が切り替わる時期に合わせて新しい単元に入り、教材やカリキュラムが一新されます。
そこで塾に入り直せば、他の生徒に遅れをとることなく、前の塾からの切り替えもスムーズに行えます。

学期の変わり目は講師やクラスの変更(クラス替え)が行われることも多く、学校のように途中から転校してきて孤立する心配が少ないため、新しい環境になじみやすい時期です。
学期の始まりはクラス全体が意欲的なため、お子さん自身もモチベーションが下がりにくく、気持ちを新たにして勉強に取り組めるでしょう。

学年が変わるとき

転塾に適しているもうひとつのタイミングは「学年が変わるとき」です。
そのため、新学年に進むタイミングは、これまでの学習や塾との相性を見直す機会といえます。

中学受験を目指している生徒は、学年が進むほど学習内容が複雑かつ高度になり、必要となる勉強時間も増えていきます。
同じ学年の中で学期の途中で転塾すると、前の塾と新しい塾とで学ぶ内容が重複したり、前の塾で習っていないことが新しい塾で求められたりと、気持ちや頭の切り替えが難しくなることがあります。

5年生から6年生に学年が変わるタイミングであれば、塾で習ったことの重複や違いを細かく気にせず、志望校対策に打ち込みやすいため、環境を刷新するという意味でも転塾に適しているのです。
途中から塾を変更するよりも、学年が切り替わるタイミングを見て転塾すれば周囲の目を気にせず他の生徒と同じように、学期の始まりからスタートできるため、子どもの不安も軽減されます。

学年の変わり目は、保護者にとっても切り替えに適したタイミングです。
塾によっては体験授業や説明会、その他の入塾キャンペーンを展開しているため、情報を集めやすく、子どもに適した環境を比較検討しやすい時期といえます。

転塾する際の塾の選び方

実際に転塾する場合は、塾の特徴や強みを押さえながら、比較するようにしましょう。

ここからは塾の選び方について紹介します。

学習の目的を明確にする

転塾を検討するときは、「塾に通う目的」「どの力を伸ばしたいか」といった目的を明確にしましょう。
漠然とした成績向上だけでは、具体的な転塾先が絞り込めないためです。

「志望校合格」「算数の◯◯分野の苦手を克服する」といった課題や不安材料、最終的に到達したい目標を思い浮かべて、それに合う塾をピックアップします。
塾にはそれぞれ指導方針や生徒のレベル、強みがあるため、塾ごとの特徴と転塾の目的が合致したところを中心に選び出すと良いでしょう。

お子さんの志望校と塾の合格実績を合わせる

志望校がある程度固まっていれば、その学校の合格実績をもつ塾を選びましょう。
特に、合格実績が豊富な塾は、志望校の出題傾向や必要とされる学力を熟知しているため、効率的に受験対策が進められます。

また、志望校が同じ生徒が同じ環境で学ぶと自然に競争心が高まり、切磋琢磨しやすい雰囲気が生まれます。
目標をもっている生徒が集まるため、遊びではなく勉強へと意識が向き、自然に集中できる学習環境が整います。

塾の合格実績数だけを見るのではなく、どういった対策を行って志望校合格を達成しているのかをチェックしましょう。

教材の難易度を合わせる

塾で扱っている教材の難易度は、子どもの学習効果に影響を与えることがあります。
問題が易しすぎる教材は応用力が育ちにくく、難しすぎる教材は解答までに時間がかかり、楽しみながら問題を解く体験が得られにくくなります。

転塾先を探すときは、実際に塾で使用している教材を確認し、子どもの学力に合っているかを見たうえで、学習効果を見極めましょう。

授業の進捗がゆっくりな塾を選ぶ

塾の授業スピードが速すぎると、内容を十分に理解できないまま次へ進み、理解が不十分な部分が残されて学習が滞ってしまいます。
ハイレベルの集団塾では一人ひとりの生徒に合わせず、速めのスピードで授業が進むケースが多いため、授業についていけなくなることがあります。

転塾先を見極めるときは、授業の進捗がゆっくりで、確実に理解できるように配慮されている環境を選ぶと良いでしょう。
ただし、スピードが速くてもついていけるお子さんについては、授業の進捗にかかわらずお子さんの学力に合う環境を選んでください。

複数の塾を比較する

後悔なく転塾するためには、1ヶ所だけではなく複数の塾を比較して検討することが大切です。
塾ごとの指導方針・カリキュラム・講師・教材・合格実績・立地・設備・料金などを細かく比較し、実際に体験しなければわからない部分は、体験授業や説明会で確認しましょう。

自宅や学校からの通塾時間、アクセス方法なども塾に通い続けるために重要なポイントです。
お子さんが「ここで頑張りたい」と思える環境をチェックしてみてください。

円満に退塾する方法

転塾をするには、これまで通っていた塾を退会する必要があります。

ここでは、円満に退塾する方法についてみていきましょう。

退塾の理由を明確にする

退塾に特別な規定がなければ、それぞれのタイミングで辞めることが可能です。
しかし、「なぜ辞めるのか」を問われたときは、はっきりと退塾の理由を説明しなければなりません。

具体的に「学習内容が合わない」「6年生からは志望校対策を進めたい」といった明確な理由があれば、塾にも納得してもらいやすいでしょう。

退塾についての規定を確認する

塾によっては、退塾についての規定が定められている場合があります。
たとえば、「希望日の◯日前までに連絡する」といったルールがある場合は、その決まりに従わなければなりません。
書面での届け出が必要な塾には、必ず書類を作成して提出しましょう。

月謝など金銭に関する規定が含まれている場合もあるため、返金の有無は事前に確認しておきましょう。
規定を守って丁寧に手続きを行えば、トラブルの心配なくスムーズに転塾できます。

転塾の1ヶ月前までには辞める意思を伝える

塾を辞めるときは、少なくとも1ヶ月前までに意思を伝えておきましょう。

数日前の急な連絡は塾側の対応が追いつかない可能性があり、塾の業務に支障が出るおそれもあります。
希望日に退塾できず、お子さんの学習スケジュールに影響が出る心配もあるため、1ヶ月前までにゆとりをもって辞める意思を伝え、規定に従って文書の提出などを済ませておくと安心です。
1ヶ月の期間があれば、お子さんも塾の仲間や講師との別れ、環境を変えることへの心の準備ができるため、円満な転塾につなげられます。

転塾する旨は言わなくてもよい

退塾の際に「志望校対策を進めたい」といった明確な理由をもっておくと良い一方、転塾をするという現状の説明は不要です。
塾側に、転塾をして環境を変えることを伝える義務はないため、辞めたあとの詳細については話さず、退塾の意思だけを伝えましょう。

塾によっては、詳細な説明を求められたり引き止められたりする場合もあります。
余計なトラブルを避けたいときは「家庭の都合で退塾する」といった一般的な表現を使い、転塾について濁しても問題ありません。

転塾は避けたほうがよいケース

ここからは、転塾を避けたほうがよいケースについて解説します。

お子さんの学習意欲が低い

お子さんが学習に前向きではないときは、無理に転塾を進めても良い結果につながらない可能性があります。
学習意欲が低い状態で環境を変えても、必ずしも意欲が高まるとは限らないからです。

お子さんに学習習慣が身についていない

塾で学んだ内容は、自宅での家庭学習で振り返りを行うと定着しやすくなります。

しかし、学習習慣が身についていない場合は、無理に転塾しても、転塾前と同じ結果にとどまるおそれがあります。
成績が伸び悩んでいるからといってすぐに転塾を考えず、自宅での勉強時間や勉強方法の振り返りを行いましょう。

中学受験の転塾はタイミングが重要

今回は、転塾を考えるタイミングや塾の選び方、転塾を避けたほうが良いケースを取り上げました。
塾選びは子どもの学力や学習スタイルを中心に決めるものですが、志望校が定まったときは志望校対策を得意とする塾を比較し、転塾先の候補を選ぶと良いでしょう。

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