子どもの中学受験のために塾を選びたいと考える方に向けて、選び方のポイントとおすすめの塾7選を紹介します。
中学受験を意識して塾に通わせたいと考える保護者は多いものです。
その際に気になるのが「大手塾のほうが合格率は高いのか」「個人塾でも合格できるのか」という点でしょう。
通わせる塾によって志望校の合格率が変わる可能性があるなら、慎重に検討したいものです。
そこで本記事では、大手塾と個人塾の特徴やメリット・デメリットを解説します。さらに塾選びのポイントを紹介し、志望校合格を目指すうえで参考になる情報をお伝えします。
大手塾の特徴
中学受験で大手塾と個人塾のどちらを選ぶべきか迷っているなら、まずはそれぞれの特徴を知ったうえで検討しなければなりません。
まずは大手塾の特徴について確認しましょう。
大手塾のメリット
大手塾には次のようなメリットがあります。
【メリット】
- 受験に関する情報量が多い
- 具体的なアドバイスを受けられる
- 子どもたちが切磋琢磨できる
- カリキュラムへの信頼感がある
- 合格実績が豊富であることが多い
- アクセスが良いことが多い
通塾した子ども、卒塾した子どもが多いため、受験に関する情報量が多いことは大きなメリットです。
カリキュラムに情報が活かされていることもありますし、具体的なアドバイスも受けられるでしょう。
合格実績が豊富であることから、受験先の中学校への合格率が高い塾を選びやすいこともメリットのひとつです。
学習環境としては、多くの子どもたちが同じクラスで学ぶため切磋琢磨できる環境です。
負けず嫌いの子どもであれば、大手塾で大幅に学力を伸ばせるケースもあるかもしれません。
塾数が多いためアクセスが良いことも多く、通塾のためのストレスも軽減できるはずです。
大手塾のデメリット
大手塾への通塾を検討されているなら、メリットとともにデメリットも把握しておきましょう。
【デメリット】
- カリキュラムが決まっている
- 費用が高くなりがち
- 子どもがクラスの雰囲気に馴染めないことがある
- 臨機応変な対応が難しい
大手塾は情報量が多くカリキュラムの品質が高い傾向があるものの、カリキュラムは画一的です。
子どもの特性や苦手分野にあわせて柔軟な変更を期待する場合、対応に満足できないことがあるかもしれません。
また、費用が個人塾と比較して高くなりがちなこともデメリットのひとつです。
子どもの性格によっては、クラスの雰囲気に馴染めず、学習意欲が上がらないことも考えられます。
多くのメリットがあるものの、カリキュラムが画一的であること、費用が高いこと、多くの子どもとともに学ばなければならないことがデメリットと言えるでしょう。
個人塾の特徴
続いては個人塾の特徴についてご紹介していきます。
大手塾と同じように、メリット・デメリットの両方を解説しますので、大手塾の特徴と比較しながら見てみてください。
個人塾のメリット
個人塾には次のようなメリットがあります。
【メリット】
- 地域密着型の受験指導ができる
- 学校のスケジュールに合わせてもらいやすい
- 臨機応変で柔軟な学習ができる
- 対応が手厚い
- サービスが充実している
- 子ども・保護者ともに質問しやすい
- 授業時間が長い傾向がある
個人塾は基本的に、地域の受験情報と小学校の情報を深く理解していることが多いものです。
そのため地域内の中学校を受験するのであれば、大手塾よりも多くの情報を受け取れるかもしれません。
小学校のイベントや行事、周辺の状況にも詳しく、通塾日を調整してもらえる可能性もあるでしょう。
以上のように手厚い対応が期待できる個人塾。
生徒一人ひとりに対するサービスも臨機応変であり、子どもの学習状況にあわせてカリキュラムを変更してもらえることもあります。
少人数制であることから子どもが質問しやすいことに加え、面談の機会が多いため保護者も相談しやすく安心感を得られるでしょう。
授業時間が長い傾向もあるため、しっかりと学習できることもメリットです。
個人塾のデメリット
次に個人塾のデメリットについて見ていきましょう。
【デメリット】
- 遠方の中学校に関する情報が少ない
- 塾によって特色が違う
中学受験のため大手塾と個人塾のどちらに通うか迷っている方にとっては、遠方の中学校に関する情報が少ないことがデメリットとなります。
たとえば千葉県内から東京の中学校を受験する場合、個人塾では東京にある中学校の受験情報はあまり得られないかもしれません。
あくまでも周辺エリアの情報に強い塾だと考えましょう。
また、塾によって特色が違うことがデメリットとなることもあります。
個人塾は塾長の教育方針によって、カラーが大きく異なるものです。
子どもの性格と塾の教育方針が合わない場合、居心地の悪さを感じてしまうことも考えられます。
中学受験のための塾を選ぶ際のチェック項目
大手塾と個人塾には、それぞれ異なるメリット・デメリットがありました。
しかし、中学受験のために塾を選ぶなら大手塾か個人塾かではなく、さらに違う観点から塾を選ぶ必要があります。
どのような観点から塾を選ぶべきか、6つのチェック項目から見ていきましょう。
チェック項目①指導形態
最初に確認したいのは指導形態についてです。
塾によって指導形態はさまざまですが、多くの場合次の2つのいずれかが採用されているでしょう。
【指導形態の種類】
- 集団指導:数十人の子どもに一斉授業を行う、学校の授業のような形態
- 個別指導:1人の講師が1人の子どもに教育を行う、家庭教師のような形態
どちらが良いかは子どもの性格や特性により変わります。
多くの子どもと切磋琢磨するのが好きな子どもであれば、集団指導のほうが向いているかもしれません。
反対に、内気で1人で集中したいタイプの子どもなら、個別指導のほうが集中できる可能性があります。
どちらの指導形態が子どもに適しているか見極めたうえで、より学習効率が上がりそうなほうを選択しましょう。
チェック項目②講師
塾を決めるなら、講師の経歴や性格も把握しておきたいものです。
まずチェックすべきは、「中学受験の指導経験があるかどうか」もしくは「中学受験を経験して大学を卒業した講師かどうか」です。
中学受験の経験がなかったり、中学受験を指導したことがなかったりする講師であれば、効率的な授業を行えないかもしれません。
さらに、講師の性格や雰囲気もチェックしておきましょう。
講師の雰囲気は、体験授業で確認できるはずです。
子どもと講師といえども人と人ですから、相性の良し悪しはあります。
違和感なく授業を受けられる、やる気が出てくると子どもが感じるようであれば、講師との相性は良いと言えるでしょう。
講師との相性によって子どもの学習意欲が左右されることもあるため、塾を選ぶ前にチェックしておきたいポイントです。
チェック項目③実績
中学受験のために大手塾・個人塾への通塾を検討するなら、合格実績も必ず確認しておきたいものです。
希望する中学校への合格実績が多い塾であれば、通塾する意義があると言えます。
受験のために役立つ情報を受けられたり、合格しやすくなるようなカリキュラムを組んでくれたりするかもしれません。
実績は塾によってそれぞれです。
難関校や付属学校に特化している塾もあれば、中高一貫校に強みを持つ塾もあります。
希望する中学校への合格実績は必ずチェックしておきましょう。
チェック項目④立地
通いやすい立地であるかどうかもポイントのひとつです。
中学受験のための塾であれば、子どもひとりで通うことも考えられます。
距離が近く通いやすい塾であれば、通塾のストレスも軽減されるはずです。
おすすめなのは自宅から徒歩でも無理なく行ける距離にある塾か、駅から近くアクセスの良い塾です。
自宅から近い塾から選ぶとなると、合う塾がなかなか見つからないこともあるでしょう。
多少遠くても、駅から近い塾であれば通塾しやすくなります。
塾を選ぶ際には、立地やアクセスにも注目したいものです。
チェック項目⑤評判
通いたい塾の候補が見つかったら、評判を調べておきましょう。
実際に塾に通っている子どもや保護者の方の感想は、体験談であるため何よりも信頼できるはずです。
口コミや評判はインターネットでも簡単に確認できます。
ママ友や近所の方で利用している方がいれば、直接訊いてみるのも方法のひとつです。
ただし、インターネットで検索するときには信憑性の高い評判であるかどうかを見極めることも大切です。
中には実際に通塾したことがないにもかかわらず投稿していたり、極端に悪い評判を書き込んだりするケースもあります。
信憑性の高い評判や口コミを見極めれば、実際に対象の塾を利用している方の本当の意見が見えてくるでしょう。
チェック項目⑥料金
最後に、料金も欠かせないチェックポイントのひとつです。
塾に通うには月額料金がかかりますし、春季・夏季・冬季講習の際にはさらに講習費用が必要となります。
無理なく通い続けられるように、予算に見合った料金体系の塾を選ぶことが大切です。
中学受験のための塾の探し方
中学受験のための塾はたくさん存在します。
しかし、実際にどのように探せば良いのかご存じない方も少なくありません。
そこで、中学受験のための大手塾・個人塾の探し方について知っておきましょう。
主に次の3つの方法で探せば、子どもの性格や通塾の目的に合った塾が見つかるはずです。
探し方①塾に通う友人や知人に話を聞く
まずは塾に通っている方に話を聞いてみる方法が最も手軽でしょう。
友人・知人の中に、子どもを塾に通わせている方はいませんか?
すでに子どもを塾に通わせている方であれば、周辺の塾の事情にも詳しいと考えられます。
実際に通っている塾の情報も得られるので、ぜひ積極的に話を聞くようにしてください。
探し方②塾のポータルサイトを利用する
塾のポータルサイトを利用するのもひとつの方法です。
ポータルサイトでは、さまざまな塾の特徴や実際に利用した方による感想などが記載されていることが多く、塾を比較しながら選べます。
都道府県ごと・市区町村ごと・学年ごとに検索できるサイトもあり、大手塾・個人塾のいずれでも中学受験のための塾を探しやすいでしょう。
短時間でニーズにあった塾を探せるため、塾探しにかけられる時間が限られている方はぜひ利用してみてください。
ポータルサイトであればシンプルな操作で、子どもにあった塾が見つかるはずです。
探し方③インターネットで調べる
インターネットで調べる方法もあります。
たとえばGoogleマップを利用すれば、自宅や近隣駅周辺の塾を調べられて便利です。
もちろん市名や町名・区名を入力して、塾を検索する方法も良いでしょう。
インターネットで調べると、アクセスの良さや自宅からの距離がわかりやすくなることがメリットです。
最も気軽に塾を探せる方法とも言えるため、通塾を検討されているなら、まずはインターネットで調べてみてはいかがでしょうか。
中学受験のための塾を選ぶ際のポイント
中学受験のための大手塾・個人塾を探すための方法やチェック項目を解説してきました。
以上のことを踏まえたうえで、中学受験のための塾を選ぶときのポイントについて解説していきます。
めぼしい塾を探して、本格的に塾を選ぶ段階になったとしたら、次の4つのポイントを意識しながら塾選びを成功させましょう。
ポイント①大手塾と個人塾を比較する
中学受験のための塾を選ぶなら、まずは大手塾と個人塾を比較・検討することが大切です。
最初に解説したように、大手塾と個人塾にはそれぞれ違ったメリット・デメリットがあります。
子どもの性格や特性を考えて、どちらを選ぶべきか判断してください。
ひとつの目安をご紹介します。
【選択の目安】
- 大手塾:遠方の中学校を受験する予定で、負けず嫌いかつコミュニケーション能力の高い子どもに向いている
- 個人塾:地元の中学校を受験する予定で、マイペースかつきめ細やかなフォローやサポートが必要な子どもに向いている
大手塾と個人塾のどちらが良いというわけではありません。
子どもの特性に合った環境を選んだほうが、学習意欲が高まり結果が現れやすくなります。
まずは大手塾と個人塾を比較し、どちらのほうが子どもに適しているのか検討するところから始めましょう。
ポイント②親子で話を聞きに行く
通塾したい塾が見つかったら、親子で話を聞きに行きましょう。
重要なことは「親子で一緒に」行くことです。
親子で行くことのメリットは、子どもの直感と大人の視点の両方から塾選びができることです。
実際に塾に通うのは子どもですから、子ども自身が「無理なく学習できそう」と思える環境が整っている塾でなければなりません。
しかし、大人の視点から塾への信頼度や費用面を検討することも大切です。
親子で話を聞きに行くことによって、2つの視点から塾を判断できます。
保護者と子どもで意見が食い違うこともあるかもしれませんが、冷静に話し合って判断するためには、両者が塾について知っている必要があるでしょう。
親子で話を聞きに行くことで、保護者・子どもともに納得できる塾選びができるはずです。
ポイント③体験授業を必ず受ける
契約する前にぜひ行っておきたいのが、体験授業を受けることです。
体験授業を受ければ、これから一緒に学習するクラスや生徒の雰囲気、授業内容などがわかります。
話を聞きに行ったとしても、実際の授業の様子は受けてみなければわかりません。
体験授業を受ければ、実際の授業を肌で感じられるので、契約前に必ず受けるようにしてください。
塾選びで失敗しないためのコツのひとつです。
ポイント④塾が持っている情報を確認する
最後に、塾が持っている情報を確認することも大切なポイントとなります。
大手塾にしても個人塾にしても、中学受験のために通塾するのであれば、受験に関する情報を少しでも多く得たいものでしょう。
そこで重要となるのが、塾が持っている情報の量と質です。
たとえば話を聞きに行ったときに、受験を検討している中学校や高校の名前を出してみてください。
対策や分析について詳細に話してくれるようであれば情報量が多いと考えられるでしょう。
根拠のある説明であれば信頼度も上がります。
もしデータに基づいた話をできなかったり、曖昧な返答しかできなかったりするようであれば、情報力が低いかもしれません。
塾が持っている情報が受験の合否に関わることもあります。
事前に確認しておけば、大手塾・個人塾のどちらであっても中学受験成功に近づけるはずです。
中学受験に向けて塾に通い始めるタイミング
中学受験のために塾に通い始めるなら、一般的には小学校3年生に上がる頃と言われています。
受験に必要な期間は約3年間であるため、小学校3年生になる年の2月頃がベストでしょう。
小学校4年生になると、学校の授業のレベルが上がります。
学習をスムーズに進めていくには、授業のレベルが上がる前である小学校3年生になった頃がちょうどよい時期であると言えます。
中学受験におすすめの塾
それでは中学受験におすすめの大手塾・個人塾7選をご紹介していきます。
どの塾に通おうかと迷われているようでしたら、7つの塾の特徴を参考にしながら選んでください。
おすすめ塾①個別教室のトライ
「個別教室のトライ」は、個別指導塾の中でもトップクラスの需要を誇る大手塾です。
しかし中学受験対策として、トライと集団塾との併用も推し進めているので、2つの塾に通わせたいと考えている方におすすめ。
併用する集団塾ごとの進捗を踏まえたうえでのカリキュラムを作成し、中学受験への万全な体制を作り上げます。
専用アプリにて授業ごとの子どもの理解度が確認できるので、塾の効果を実感しやすいでしょう。
おすすめ塾②森塾
中学受験にかかわらず、子どもの成績アップを重視した授業を行うのが「森塾」です。
関東を中心に直営校舎が249舎あり、通いやすい校舎を見つけやすいでしょう。
通っている小学校の授業進度に合わせて授業をしてくれること、授業料が抑えられているところが大きなメリット。
個別指導の無料体験は1ヶ月とたっぷり受けられるので、ぜひ無料体験を受けてみて授業の品質を確認してみてください。
おすすめ塾③スクールIE
「志望校合格」の目標を達成するための授業を行うのが「スクールIE」です。
子ども一人ひとりの学力・個性を見極めたうえで、オーダーメイドのカリキュラムを組むことが大きな特徴。
完全担任制なので、人見知りな子どもでも安心できる学習環境となるかもしれません。
大手塾・個人塾を問わず、中学受験のためのプランに沿った最適な授業を受けられる塾を求めている方におすすめです。
おすすめ塾④市進学院
「市進学院」には「中学受験コース」があり、小学校4年生から6年制にかけて、ロードマップに沿った授業を行うことが特徴です。
国立私立中学校受験に強い理由は、共演授業であること、家庭学習も含めた指導であること、フォローが徹底していることの3つ。
専任のプロ講師が少人数クラス指導を行うため、質問をしやすい環境で、学力の向上と中学受験の両方を対策できます。
一人ひとりに合わせた学習計画表を作成したり、家庭学習専用テキストが用意されていたりとフォロー体制が万全です。
おすすめ塾⑤早稲田アカデミー
「早稲田アカデミー」では、小学校1年生から6年生までの「中学受験コース」を用意しています。
「最難関中合格プログラム」など、さまざまな講習会や講座が開催されるため、中学受験に役立つ情報を集めやすいことが特徴です。
首都圏近郊を中心に150以上の校舎があるため、通いやすさに問題もないでしょう。
中学受験特化型の塾であるため、成績アップよりも合格を目指す際に適した塾です。
おすすめ塾⑥栄光ゼミナール
中学受験のための大手塾の中でも、きめ細やかなサポートが特徴であるのが「栄光ゼミナール」です。
合格のために生徒一人ひとりに対するマネジメントを行う仕組みであり、塾と家庭での学習の両面から成績アップを目指します。
志望校合格のためのプランを提案し、過去問答案添削とゼミにて合格しやすい学習環境を造ることが強み。
学習スタイルは少人数グループ制と個別指導から、子どもに合う方を選べます。
おすすめ塾⑦臨海セミナー 小中学部
講師の品質の高さと、講座の豊富さに定評があるのが「臨海セミナー 小中学部」です。
授業品質が認められた講師によって、「臨海方式AQuA」と名付けられた独自メソッドに従った授業が行われます。
中学受験だけに特化した塾ではありませんが、専門部署である「入試情報センター」があるため、中学受験へのサポートも充実。
志望校合格への徹底したサポートを求めている方にとって、満足できる学習環境となるでしょう。
中学受験は大手塾・個人塾でも目的や子どもの性格に合わせて
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、中学受験のためには大手塾と個人塾のどちらを選ぶべきかご理解いただけたと思います。
どちらが良いというわけではなく、子どもに合う学習スタイル・サポートを受けられる塾が最も良いと言えるのではないでしょうか。
早慶ネクシアでは、子ども一人ひとりにオリジナルカリキュラムを作成し、プロによるマンツーマン指導にて学習を行っています。
目的に合った塾を選んで志望校合格を目指したいと思われているなら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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