【中学受験の疑問】なぜ難関進学校の入試は難しいのか?
こんにちは。中学受験カウンセラー野田英夫です。
中学受験に向き合う中で、こんな気持ちになったことはありませんか?
「うちの子、難関進学校には向いてないのかも…?」
実は、そう感じる保護者の方はとても多いんです。
そして、その“不安”は決して間違いではありません。
難関校を目指すには、
学力はもちろん、精神面の成熟、自立した学びの姿勢、プレッシャーへの強さなど、さまざまな力が求められます。
今回は、「難関進学校に向いていないかもしれない子」の特徴と、
実際にあった事例をご紹介しながら、本当に大切な進路選びについて一緒に考えていきましょう。
難関進学校に向いていない子の特徴
次のような特徴に、お子さんは当てはまりませんか?
- 精神的に幼く、集中力が長く続かない
勉強していてもすぐ気が散ってしまう。まだ遊びたい気持ちが強い。
2. プレッシャーに弱く、成績や順位で落ち込みやすい
模試の結果に一喜一憂しすぎてしまう。自己肯定感が揺れやすい。
3. 難関校向けの塾の授業についていけない
宿題が終わらない。授業内容が難しすぎて理解が追いつかない。
4. 主体性がなく、言われないと勉強しない
自分から机に向かう習慣がなかなか身につかない。
5. 勉強そのものが好きじゃない
「なんで勉強しなきゃいけないの?」という気持ちが強い。
もし、ひとつでも「うちの子に当てはまるかも…」と思ったら、
いったん立ち止まって、進路を見直すきっかけにしてみてください。
実際にあったケース:進学後に学校を辞めた子の話
ある男の子の話です。
ご両親の強い希望で、上位進学校(男子校)に合格。
でも、入学してすぐに授業についていけず、
まわりとの学力差に苦しみました。
担任の先生もサポートしてくれましたが、本人の心はどんどん閉じていき、
2学期には登校できなくなってしまいます。
そして中学1年の終わりに自主退学。
しばらくは引きこもりの状態になり、学び直すまでには数年を要しました。
こうした話は、決して「特別なケース」ではありません。
合わない環境に無理に進学すると、心に深い傷を残してしまうことがあるのです。
「無理をさせない」という勇気ある選択
「頑張れば伸びるはず」
「入ってしまえば何とかなる」
そう信じたい気持ち、よくわかります。
でも、その思いが知らず知らずのうちに、
お子さんを追い詰めてしまうこともあるのです。
中学受験のゴールは「難関校に合格すること」ではありません。
お子さんが、自分らしく、自信を持って学べる環境に出会うこと。
それこそが、受験をする意味であり、本当の“成功”ではないでしょうか。
最後に
「この子には向いていないかもしれない」――
そう感じるのは、お母さんが我が子のことを、誰よりも大切に思っているからこそ。
どうか、「どこに入れるか」ではなく、
「どこで幸せに学べるか」を基準に、進路を見つめ直してみてください。
いつでも、あなたとお子さんの味方でいたいと思っています。
ではまた!
中学受験カウンセラー野田英夫でした。