【中学受験の疑問】なぜSAPIXママは“鬼化”してしまうのか?

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。
中学受験カウンセラー野田英夫です。

今週も、多くの保護者の皆様が抱える疑問にお答えしていきましょう。
今回のテーマは、近年SNSやトーク番組でも話題になっている——

「なぜSAPIXママは“鬼化”してしまうのか?」

一見、少し笑ってしまうような表現ですが、
その背景には、お母さまたちの切実な思いと葛藤があるのです。


「私が支えなければ、この子は合格できない」

中学受験を本気で考えるご家庭に共通するのは、
「親の責任感の強さ」です。

とくに、SAPIXのように進度が速く内容も高度な塾に通っている場合、
「子ども任せでは難しい」と感じるのは当然のこと。

日々の宿題、復習、確認テスト、テキストの管理など。
親の関わりなくしてはまわらない仕組みになっている中で、
「私が支えないと…」という思いが、どんどん重たくなっていくのです。

「●●くんは今、志望校の過去問を解いているらしい」
「●●さんちは毎日夜1時まで勉強してるんだって」
「●●ちゃん、スマホもゲームも完全禁止で勉強だけなんだって」
「●●くん、この前の公開模試で偏差値60超えたって」

そんな情報が耳に入れば、焦りはますます募ります。
「うちはこんなことで大丈夫なのか?」
その不安が、やがてイライラや怒りに変わってしまうのです。


「鬼化することは、ストレスのサイン」

気づけば、怒鳴る!責める!溜め息が増える。
でも、本当は怒っているのではなく、疲れているだけなんです。

子どもの成績が思うように上がらないとき、
宿題が終わらず夜が更けていくとき、
模試の結果にショックを受けたとき——

そういった不安が積み重なると、
家庭の空気は少しずつ張りつめていきます。

会話が減り、笑いが消え、
子どもが必要以上に萎縮してしまったり、
ご主人も「いま話しかけたらまずいかな…」と距離を取るように。

結果として、夫婦間の会話も減ってしまうのです。

かつては「中学受験“離婚”」は、
母親の側から切り出すケースが多いと言われていましたが、
最近では父親の側から距離を置こうとするケースも増えていると言われています。

もちろん、これは一部の極端な例かもしれません。
けれどそれだけ、中学受験が家族の関係に与える影響は大きいということです。

だからこそ、視点を変えてみてください。
“親が無理をしすぎなくても、きちんと受験を乗り越えられる方法”があるのです。

たとえば、志望校から逆算して学習戦略を整える「早慶ゼロワン」では、
「ワンストップ個別指導」により、親御さんの負担が過剰にならないよう、
家庭の役割”と“塾の役割”を明確に分ける設計がされています。
だから、親子が“戦うチーム”ではなく、“支え合うパートナー”になれるのです。


「感情的になってしまうあなたへ」

子どもにイライラしてしまう。
つい強い言葉で叱ってしまう。
そして後悔する。

——その繰り返しに、心がすり減っているお母さまも少なくありません。

でも、それはあなたがダメな親だからではありません。
あなたが我が子を本気で思っているからこそ、苦しくなるのです。

ですから、まずは「怒るより、支える」に少しずつシフトしてみてください。
感情的になる日があってもいいのです。
でも、そこで「どうして怒ってしまったのか?」と立ち止まれれば、
それは立派な“親としての成長”です。


「情報との距離を取る勇気を」

今の時代、SNSや教育系のYouTube、ママ友のLINEグループなど、
情報はいくらでも手に入ります。

しかし、他の家庭のやり方は、あなたのお子様に合っているとは限りません。

中学受験は「我が家の軸」を持つことが何よりも大切です。
まわりに振り回されて、親が不安定になると、
子どもも安心して前を向けません。

「うちはうち」と胸を張って言えるスタンスこそ、
子どもにとっても、家庭にとっても、最強の支えになるのです。


「鬼にならなくても、合格できる」

“怒ることで前に進む受験”ではなく、
“支え合うことで笑顔になれる受験”を、私は提案したいと思っています。

中学受験は、子どもが一生に一度の挑戦をする場です。
それは、親にとってもかけがえのない時間になります。

鬼のように叱らなくても、
上手くいかない日があっても、
支えてくれる親の存在が、子どもにとっての安心になります。


「最後に」

「最近、自分が“鬼”みたいになってるかも…」
そう感じているお母さまへ。

それは、あなたが真剣に向き合っている証です。
でも、頑張りすぎると、心も体も疲れてしまいます。

どうか、今日から少しだけでも肩の力を抜いて、
“鬼”ではなく“味方”として、わが子に寄り添ってあげてください。

では、また!
中学受験カウンセラー 野田英夫でした。

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