【中学受験の疑問】偏差値が届いていないと志望校合格は難しいですか?
〜逆転合格を目指すために知っておきたいこと〜
中学受験において、多くのご家庭が不安に感じるのが「偏差値」の存在です。
「今の偏差値では志望校は無理なのでは…」と悩んでいませんか?
たしかに偏差値は、大切な目安です。けれど、それがすべてではありません。
この記事では、偏差値が届いていなくても志望校合格を目指すための考え方、そして実際の成功例・失敗例を交えながら、逆転合格への道筋をわかりやすくお伝えします。
お子さんの可能性を信じ、前向きに進むヒントとして、ぜひ最後までご覧ください。
皆さん、こんにちは。
中学受験カウンセラーの野田英夫です。
今回は、多くのお母さま方からご相談いただくテーマ
「今の偏差値では志望校合格は難しいでしょうか?」
について、お話しします。
■ 結論 偏差値だけで合否は決まりません
偏差値は、たしかに現在の学力を測るひとつの指標です。
でも、中学受験は“たった一度きりの本番勝負”。
「当日、得点できるかどうか」が最終的な勝敗を分けます。
ですから、今の偏差値が足りていないとしても、
・どこができていて、どこが弱いのか
・これから何を重点的に強化していくべきか
を冷静に見極め、戦略的に対策を積み重ねていけば、逆転合格は十分に可能です。
■ 偏差値だけで測れない「学校との相性」
志望校によっては、出題傾向がかなり特殊な場合もあります。
たとえば、
- 一風変わった問題で「思考力」を見る学校
- 「粘り強く取り組める子」を求める学校
- 「自分の考えを文章で伝える力」を重視する学校 など
こうした学校では、単なる偏差値よりも “相性”が合否に大きく関わります。
お子さんの力が、模試の偏差値以上に評価されることも、実際によくあるのです。
■ 【失敗例】偏差値アップだけにこだわったケース
あるご家庭では、志望校の偏差値に届いていないことに焦り、
「とにかく模試の偏差値を上げる」ことだけに注力しました。
その結果、苦手単元の克服や、志望校特有の出題傾向への対策が後回しに。
総合問題をただ繰り返す学習になってしまい、本番では力を発揮できず、涙をのみました。
偏差値を上げる努力が無駄になるわけではありません。
ただし、**「何のために偏差値を上げるのか」**という目的を見失うと、努力が正しく報われないこともあるのです。
■ 【注意】集団塾のカリキュラムには限界がある
ここで知っておいてほしいのは、
多くの集団塾では、最難関進学校向けの学習内容が中心になっているという点です。
そのため、
- 特定の志望校に特化した対策
- 出題傾向に合わせた弱点補強
などには、なかなか対応しづらいのが実情です。
特に、大学附属校など「学校ごとのクセが強い」場合、
集団塾の授業だけでは不十分なケースも少なくありません。
このような場合は、
・志望校対策に特化した個別指導塾への転塾
・あるいは、ご家庭での勉強内容をしっかりと計画・管理すること
が有効な選択肢になります。
偏差値を上げる勉強と、志望校合格のために必要な勉強は、必ずしも一致しない。
この点は、ぜひ意識しておいてください。
■ 【成功例】弱点克服に集中して逆転合格
一方で、こんなお子さんもいました。
6年生の秋の時点で、志望校の偏差値より8ポイント低い状況。
集団塾を離れ、個別指導塾に転塾し、ご家庭と連携して
- 志望校に必要な単元に絞った対策
- 特に出題頻度の高い記述問題に集中
という作戦を徹底しました。
結果、模試の偏差値自体は最後まで劇的には上がりませんでしたが、
入試本番では出題傾向にピッタリはまり、見事合格!
試験後、お子さんは
「問題がまるで自分のために作られたみたいだった」と、笑顔で話してくれました。
■ 【まとめ】逆転合格のために大切なこと
最後に、改めてお伝えしたいのは、
- 今の偏差値だけで「無理」と決めつけないこと
- 志望校に向けて、戦略的で正しい努力を積み重ねること
偏差値に一喜一憂せず、お子さんの「これからの伸びしろ」を信じて、着実に準備を進めていきましょう。
私自身、これまで多くの逆転合格を見てきました。
偏差値にこだわりすぎず、自分の道を進んだ子たちが、見事に夢を叶えていく姿を何度も目にしています。
お子さんの未来は、まだまだこれからです。
焦らず、諦めず、一緒に前を向いていきましょう。
では、また。
中学受験カウンセラー野田英夫でした。