【中学受験の疑問】 テスト後に「試験どうだった?」と聞くと、なぜわが子はいつも「結構できたよ」と答えるのか?

皆さん、こんにちは。
中学受験に維新を起こす男
中学受験コンサルタントの野田英夫です。

今回は、テスト後のよくある疑問についてお話しします。
模試や組分けテストが終わった後、帰宅したお子さんに、つい聞いてしまいますよね?

「試験、どうだった?」「難しかった?」

すると、返ってくるのは決まって、
「うん、結構できたよ」「手応えはあった」
という、妙にポジティブな答えが返って来ます。

しかし、数日後、返却された結果を見ると、点数は振るいません。

なぜ子どもは、事実と異なる「できたよ」という返事をするのでしょうか?

1. 「できたよ」は、子どもなりの気遣い

子どもの言葉を、「嘘」や「根拠のない自信」だと決めつけてはいけません。
多くの場合、その言葉は、「親をガッカリさせたくない」という、
子どもなりの配慮が隠されています。

親の期待を背負う
中学受験は「家族の受験」であり、子どもは、お母さんから、家族から、自分への多大な期待を肌で感じています。

自己防衛本能
親の不安そうな顔を見せまいと、「大丈夫だよ」という安心感で返そうとします。
これは、ここで正直に「ダメだった」と言うと、親が悲しむ、または怒るだろうというプレッシャーからの自己防衛本能もあります。

2. テスト後に「どうだった?」と聞くのは避けるべき?

保護者として気持ちはわかりますが、テスト後に「試験どうだった?」と聞くのは、極力やめた方がいい行動になります。
聞く代わりに、「お疲れさま」と笑顔で迎えるようにしましょう。

「どうだった?」と聞いてしまうと、以下のような「ネガティブなループ」を生みます。

子どもの嘘が常態化する
お子さんは、親をがっかりさせたくないので自然と嘘をついてしまいます。これが繰り返されると、正直な気持ちを親に話さなくなり、受験に最も大切な「親子間の信頼関係」を壊すことにもなりかねません。

真の課題が見えなくなる
親に嘘をつくことで、子ども自身もその問題から目を背けてしまい、何が課題となっているのか親子ともにわからなくなります。解き直しや分析という、最も重要なプロセスへの集中が欠けてしまいます。

親の過剰な介入を招く
親は「できた」という言葉を信じ込み、結果を見たときに嘘を言われたと感じ、必要以上に感情的になってしまいがちです。これが、過度な叱責や「親塾」といった負のマネジメントにつながるのです。

3. 親の役割として、結果ではなく「過程」と「メンタル」に焦点を当てる

模試の後に親御さんがすべきことは、結果を問うことではありません。
親の役割は、「絶対的な味方」として、家庭を安心できる場所に戻すことです。

かけるべき言葉
笑顔で「お疲れさま」と声をかけて、「美味しいものでも食べて帰ろう」と、努力の過程を労う言葉をかけてください。

すべき行動
結果が返却されたら、感情的にならずに冷静に分析すること。そして、「なぜ間違えたか」を子どもと一緒に戦略的に見直すことに集中しましょう。

そもそも「よくできた」場合は、こちらから聞かなくても子どもの方から勝手に「できたよ!」と言ってくるはずです。
子どもが好きなものを食べて、気持ちが落ち着いてきたら、きっとお子さんから
「今日のテストは・・・」
と本音を語ってくれるでしょう。

親子の余計なストレスを生まない環境づくりこそが、中学受験を成功に導くための最高の戦略となるのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

では、また!

中学受験に維新を起こす男
中学受験コンサルタントの野田英夫でした。

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